ステラ・デル・アンジェロ

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COLUMNコラム

これさえ読めば安心!結婚式・顔合わせのテーブルマナー

公開日:2025/12/12|最終更新日:2025/12/12

はじめに

結婚式や顔合わせは、人生の大きな節目となる大切なイベントです。美味しい料理を囲みながら、大切な人たちと素敵な時間を過ごすことは、何よりも心に残る思い出となるでしょう。しかし、フォーマルな場での食事に「テーブルマナーが不安で楽しめなかった」という声も聞かれます。

なぜテーブルマナーが大切か

テーブルマナーは、単に「こうあるべき」という堅苦しいルールではありません。食事を共にするすべての人々が、お互いに不快感なく、気持ちよく食事を楽しむための「心遣い」の表れです。美しい所作は、新郎新婦や両家だけでなく、ゲスト自身の印象も左右します。特に結婚式や顔合わせでは、普段の食事よりも多くの人に見られていることを意識することが大切です。

シーン別:結婚式・顔合わせ・婚約食事会のマナー

結婚式当日(披露宴)のマナー

結婚式の披露宴は、新郎新婦を祝福するフォーマルな場です。基本的なテーブルマナーに加え、多くのゲストと交流する機会も多いため、周囲への配慮が特に重要になります。食事のペースを周りに合わせる、スピーチや余興中は食事の手を止めるなど、その場の雰囲気を大切にしましょう。

顔合わせ・食事会の特徴とマナー

顔合わせや婚約食事会は、両家が初めて一堂に会する大切な機会です。結婚式よりも少人数でアットホームな雰囲気で行われることが多いですが、今後の良好な関係を築くためにも、基本的なマナーを心得ておくことが肝心です。特に両家の親御様は、お互いの家族に対する敬意を示す意味でも、丁寧な振る舞いを心がけましょう。

立場別(新郎新婦・両親・ゲスト)の注意点

新郎新婦:主役であるお二人は、ゲストから最も注目されます。衣装を汚さないように配慮しつつ、美しい姿勢と所作で食事を楽しみましょう。

両親:ゲストをもてなす側の立場として、他の親族やゲストへの配慮が求められます。特に両家間のバランスを意識し、円滑なコミュニケーションを図りましょう。

ゲスト:新郎新婦を心から祝福する気持ちをマ第一に、最低限のマナーを守り、周りのゲストとも和やかな会話を楽しむことが大切です。

テーブルマナーの基本

着席時・バッグの扱い

着席時:席に着く際は、椅子の左側から座るのが基本です。スタッフが椅子を引いてくれたら、遠慮せずエスコートを受けましょう。テーブルとお腹の間にこぶし1つ分程度のスペースが空くように座ると、美しい姿勢を保ちやすいです。

バッグの扱い:バッグは椅子の背もたれと背中の間に置くか、膝の上に置きます。大きいバッグで椅子に置けない場合は、料理が運ばれることが多い左側を避け、右側の足元に置くと良いでしょう。テーブルの上に置くのはマナー違反です。

ナプキンの使い方(広げ方・折り方・置き方)

広げるタイミング:ナプキンは乾杯後に広げるのが一般的です。「食事を始める」という合図になるため、着席してすぐに広げるのは避けましょう。目上の方が広げるのを見てから広げると、よりスマートです。

広げ方・折り方:ナプキンは二つ折りにし、折り目がお腹側になるように膝の上に置きます。首元にかけるのはマナー違反です。

拭き方:口元や手を拭く際は、ナプキンの内側を使って軽く拭き、汚れた面が表に出ないようにします。

離席時の置き方:食事中に席を離れる際は、ナプキンを軽く畳んで椅子の座面の上か、背もたれにかけておきましょう。

食後の置き方:食事が終わったら、ナプキンはきれいに畳まず、少し崩した状態でテーブルの左側に置きます。きれいに畳むと「料理やサービスに不満があった」という意味に捉えられることがあるため注意が必要です。

カトラリー・お箸の使い方と順番

カトラリー:テーブルに並んだカトラリー(ナイフ、フォーク、スプーン)は、基本的に外側から順番に使います。スープスプーンは一番外側にあることが多いです。迷っても、次に運ばれてくる料理に合わせてスタッフが用意してくれるので慌てる必要はありません。

持ち方:ナイフは右手、フォークは左手で持ちます。柄を握り、人差し指を背に添えるのが正しい持ち方です。音を立てないように注意しましょう。

食事中の置き方:食事の途中で手を止めるときは、ナイフとフォークをハの字になるようにお皿の上に置きます(ナイフは刃を内側に、フォークは背を上にして)。これは「まだ食事中です」というサインになります。

食後の置き方:食事が終わったら、ナイフとフォークを揃えてお皿の右下(3時〜4時の方向)に斜めに置きます。フォークは腹を上、ナイフは刃を内側に向けておきましょう。これは「食事が終わりました」というサインです。

お箸:和食の場合はお箸を使います。割り箸は膝の高さで横持ちにして扇を開くように割ります。食べ終えたら箸置きに戻し、お椀やお皿の上に置かないようにしましょう。テーブルにカトラリーしかなくても、希望すればお箸を用意してもらえることが多いです。

グラス&乾杯マナー

グラスの持ち方:シャンパングラスやワイングラスは、親指、中指、薬指の3本で脚(ステム)を持ち、人差し指と小指は軽く添える程度にするとスマートです。手の温度が飲み物に伝わらないようにするためです。

ドリンクを注いでもらう時:スタッフが飲み物を注いでくれる際は、グラスを持ち上げずにテーブルに置いたまま待ちましょう。飲み物がいらない場合は、グラスの上に軽く手をかざして意思表示します。

乾杯:乾杯の音頭があったら、グラスを目の高さまで持ち上げ、周りの人と目礼を交わしてから一口だけ口をつけます。グラス同士をぶつけるのはフォーマルな場ではマナー違反です。

乾杯酒が飲めない時:体質や運転の都合でお酒が飲めない場合でも、乾杯酒は断らず、グラスに口をつけるふりをするだけでも構いません。その後のドリンクはノンアルコールを注文しましょう。

洋食・和食・和洋折衷の実践マナー

洋食(フレンチ・イタリアンなど)のマナー

洋食では基本的に皿を持ち上げません。パンはちぎって食べ、スープは音を立てずにすするように飲みます。メイン料理は左端から一口ずつ切り分けて食べ進めるのがマナーです。

コースごとの食べ方・カトラリーの扱い方

アミューズ・前菜:一口大のカナッペなどは手で食べても問題ありません。前菜はサラダ仕立てのものが多く、一口ずつ切り分けていただきます。

スープ:スプーンを手前から奥に動かしてすくい、音を立てずに口に流し込むように飲みます。残り少なくなったら無理にすべてをすくおうとせず、終わりにしましょう。

魚料理:左側から一口ずつ切り分けて食べます。一度にすべてを切り分けるのはマナー違反です。骨を外す際は、フィッシュナイフやフィッシュスプーンを活用しましょう。

肉料理:魚料理と同様に、左端から一口ずつ切り分けて食べます。最初にすべてを切ってしまうと料理が冷めたり、肉汁が失われたりするため避けましょう。ナイフの刃を人に向けないように注意します。

デザート:飾り皿の上部に置かれているデザート用のカトラリーを使います。アイスは溶ける前に早めに食べるのがおすすめです。

コーヒー・紅茶:ソーサーはテーブルに置いたまま、右手でカップだけを持ちます。スプーンでかき混ぜる際は音を立てず、熱い場合は息を吹きかけずに表面をなぞって冷まします。

パン・スープ・メイン料理のいただき方

パン:パンは手で一口大にちぎってから食べます。バターを塗る際も、ちぎってから塗るようにしましょう。料理のソースをパンにつけて食べるのは、カジュアルな場では「美味しかった」というサインになりますが、結婚式のようなフォーマルな場では控えるのが無難です。

スープ:音を立ててすすらないよう、スプーンで静かに口に運びます。

メイン料理:魚料理も肉料理も、食べる分だけ左端から切り分けていきます。

和食(会席料理など)のマナー

和食では、豆皿や小鉢など手のひらサイズの器は持ち上げて食べます。お箸は「箸置き」に置き、器の上に渡す「渡し箸」は避けましょう。

お箸と器の使い方

お箸:正しい持ち方で、音を立てずに丁寧に使います。「迷い箸」「刺し箸」「ねぶり箸」「寄せ箸」「渡し箸」「探り箸」などのNGマナーに注意しましょう。

:お椀や小鉢、小皿など手のひらに収まる器は持ち上げて食べます。刺身の醤油皿も持ち上げて使いましょう。吸い物の蓋は開けたら裏返しにしてお椀の奥に置き、食べ終わったら元に戻します。大きい皿や熱い皿は無理に持たなくても構いません。

盛り付けの美しさを守るコツ

先付け:盛り付けを崩さないよう、手前からいただきます。

吸い物:まず香りを楽しみ、汁を一口飲んでから具をいただきます。

刺身:味が淡白な白身魚から食べ始め、わさびは醤油に溶かさず刺身に少しのせていただきます。手皿はマナー違反です。

焼き物:焼き魚は頭から尾にかけて、左側から小骨を取り除きながら食べます。裏返して食べるのはマナー違反です。

煮物:一口で食べきれない大きな具材は、箸で小さく切り分けてから口に運びましょう。

揚げ物:盛り付けを崩さないように、手前からいただきます。

和洋折衷料理で気を付けるポイント

和洋折衷料理は、和食と洋食が融合したスタイルです。どちらの要素も取り入れられているため、柔軟な対応が求められます。

箸とカトラリーの切り替え方

料理に合わせて、お箸とカトラリーを適切に使い分けましょう。洋食の皿にはカトラリーを、和食の皿にはお箸を使うのが基本です。迷った場合は、食べやすい方を選んだり、スタッフに尋ねたりしても問題ありません。

よくあるシチュエーション別Q&A

トイレや席を離れる時のマナー

食事中に席を離れることは基本的に問題ありませんが、新郎新婦の入場・退場、乾杯、スピーチ、ケーキカットなど、重要な場面は避けるようにしましょう。歓談の時間や新郎新婦のお色直し中座中が、席を立つ良いタイミングです。離席時にはナプキンを椅子の上に置いておきます。

カトラリーやナプキンを落とした場合

カトラリーやナプキンを落としてしまった場合は、自分で拾わずに手を挙げてスタッフを呼びましょう。スタッフが新しいものを用意してくれます。

失敗しないためのワンポイント&NG集

やりがちなNG例一覧

◦ 音を立てて食べる(咀嚼音、カトラリーの金属音、スープをすする音など)

◦ 食事中に髪の毛を触る、顔を触る

◦ 椅子の背もたれに深く寄りかかる

◦ 周囲のペースを無視して食事を進める

◦ 乾杯時にグラスをぶつける

◦ ナプキンを首にかける、きれいに畳んでテーブルに置く

◦ カトラリーを間違えてもそのまま使い続ける(スタッフを呼ばない)

◦ 洋食で皿を持ち上げる

◦ パンを丸ごとかじりつく、ソースをパンで拭う

◦ 和食で「迷い箸」「刺し箸」「渡し箸」をする

◦ アレルギーや苦手な食材を事前に伝えない

洗練された所作のコツ

◦ 常に背筋を伸ばし、姿勢を美しく保つ

◦ 肘を張らず、リラックスした状態でカトラリーを使う

◦ 頻繁にナプキンで口元を拭き、清潔感を保つ

◦ グラスに口紅が付かないよう、事前に軽くティッシュで押さえる

◦ 会話中はカトラリーを置くか、先端を相手に向けないように注意する

◦ 食べにくい料理は無理せず、スタッフにお箸などを頼む

まとめ

緊張しすぎず、心のゆとりを持って楽しむ

テーブルマナーは多くのルールがありますが、最も大切なのは「一緒に食事をする相手に不快感を与えず、自分も気持ちよく食事を楽しむ」という心遣いです。過度に緊張しすぎず、心のゆとりを持ってその場の雰囲気と料理を楽しみましょう。完璧を目指す必要はありませんが、基本的なマナーを知っていることで、いざという時に慌てずにスマートに対応できます。

マナーが思い出づくりをサポート

正しいテーブルマナーを身につけることは、単なる形式的なことではありません。新郎新婦にとって一生に一度の晴れ舞台を、そして両家にとって大切な顔合わせの場を、より一層素晴らしい思い出にするための強力なサポートとなります。この記事で紹介したマナーを参考に、自信を持って素敵な時間を過ごしてください。

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